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2021/02/24
組織・人創り支援

GEMSTONEが主催する3ヶ月間のオンラインプログラム「EMERGE」。第2弾は2020年11月から2021年2月に開催され、無事に全プログラムを終えました。プログラム期間中は、参加者6名とファシリテーター3名が集合する全6回の全体セッションを軸として、多様な形での伴走が実施されます。

EMERGE終了まで残り1ヶ月を切った1月初旬に行われた、第2弾の4回目の全体セッション。そのセッションでは各参加者が今考えていることや悩みなどを発表しあいました。本記事では、その中で参加者やファシリテーター陣からの反響が大きかった3つの話をピックアップしました。

ルーレットに判断をゆだねる!?

ある参加者が最近試しているのは、仕事における「To Do」をルーレットのスマホアプリに入力し、ルーレットで当たった順に着手していく、というもの。

自分で仕事に取り組む順番を考えて進めていくと、やりたくない仕事や苦手意識のある仕事はつい後回しになってしまいがち。でも、ルーレットで当たったらその仕事に着手しなければなりません。この方法で仕事に取り組むことで、仕事を先延ばしにすることが減ったといいます。

私たちは普段、頭で考えて判断を下すことがほとんどではないでしょうか。でも、「たまには自分の心や体で感じたり、ルーレットのように自分以外の何かに判断をゆだね、そのプロセス自体を楽しんでみたりするのも新鮮で面白いよね」と話が盛り上がりました。これまで様々なことを自分で決めてきた、けれどもその限界も感じている、という時にはそうしたことから気づかされることも多いのかもしれません。

自分自身がHappyでいられる基準

また別の参加者は、昨年個人事業主になり、複数の会社から業務を委託しているという。やりたい仕事に取り組めることのありがたさを感じる一方、複数の仕事を両立する難しさに悩んでいるそう。好きな仕事だからこそ、どれも妥協したくないし、100%の力でやりたいのに、時間がいくらあっても足りない。毎日が目まぐるしく過ぎていき、ふと「私って何のために仕事しているんだっけ?」と思うこともしばしば。

そんな悩みを聞いた他の参加者が投げかけた問いは、「譲れないこと、譲りたくないことって何ですか?」

仕事上の「譲れないこと」の基準でもいいし、たとえば「毎日夜7時には仕事を終わらせて、家族との時間を大事にする」というようなプライベートに関する基準でもいい。基準を考える上で意識したいのが「譲れないことの基準を守ることで、自分自身がHappyでいられるか?」目の前にある仕事から少し離れ、自分の軸や基準を洗い出してみると、また違った世界が見えてくるのではないか、といった話がありました。

セッション中のメンバーの様子

「やりたいこと」はあるのに、行動できない

さらに別の参加者からは、「やりたいことは見えてきているのに、なかなか行動に踏み出せない」という話がありました。なぜ行動できないのかを自身で自己分析したところ、今まで行動することを選択しても成功した経験がなく、失敗することへの怖さやがあるからだそう。根底には、自分への自信のなさも見え隠れしています。

それを受け、他の参加者から「選択できないというより、捨てられないからでは?」という指摘が。なんでもできないといけない、色々できた方が幸せだという世の中の価値観に知らぬ間に影響を受け、行動することを選択して得られるものより、失ってしまうものに囚われているのではないか。そんな話が出ました。

EMERGE最終セッションに向けて

上記以外にも、さまざまな話が飛び交った4回目の全体セッション。どの問いや悩みに対しても、その場ですっきりと解決するわけではありません。でも、自分の中でもやもやと悩むより、誰かに話してみることで違う角度から悩みに向き合うことができたり、全く想像のつかなかったアイデアが出てきたりと、それぞれが少しずつ解決の糸口を掴み始めている気がします。

毎日やるべきことに追われ、忙しなく過ごす中、きちんと自分の悩みに正面から向き合い、真剣に悩む姿がとても眩しく見えました。

今回のセッション終了後、ファシリテーターやペアとの対話を経て、自分自身をもう一度見つめ直し、最終発表(第5回全体セッション)、修了式(第6回全体セッション)に臨みます。(修了式は2月6日に終了しました)

(文:鈴木麻由)

EMERGE プログラムサイト