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2021/03/18
事業開発支援

死と直面した後、自らが学んできた「観」が差し出された

昨年、尊敬する同年代の友人が死を迎えた。彼はまさに「生き抜く」という言葉を体現していた様に見えた。少なくとも私に見える景色では。

好き嫌いではない。生きていれば周りのそれも自分のそれも避け切れるものではない。そう頭で分かってはいても、全然向き合える気はしない。

生活、自然、生物学、仏教の教え、、、それらは自分を生き物としてフラットに戻してくれる場であり、知恵である。人生価値探求塾(仮称、主宰10 decades)は、そう感じさせてくれる時間の連なりだった。3月7日晴れの日に、梅農園に囲まれた小田原市 曽我別所に11名が集い、開催された。

身体、精神の危機から二度死に直面した経験を持つ平澤さんが、自らが生きる為に学んで磨いてきた知見や「観」= ものの見方を、彼の中で体系化された形で共有してくれる。彼の生活の場であり、仕事の場でもある梅農園で自然や農に触れ、屋外で焚き火を囲むうちに生物としての自分への意識が高まる。その上で、参加者同士での話も共有され、場で深まっていく。

向き合うハードルが高いテーマを、自らが死に面して作り込まれた観を差し出してくれることで、深くかつ日常での実践につながる体験となった。一日で自分の観を磨き切ったとは全く言えないが、極めて重要で緊急度の低いこんな時間が、大切だったと後から気づくのだろう。余白と対話と、質の高い時間だった。自分の中で静かに一歩進んだ感覚がある。

GEMSTONEの事業立上げ伴走支援

今回の企画はプロトタイプとして一日で実施されました。昨年創業した合同会社10 decasesは、本企画も含めた人生価値、農業、地域づくりなどをテーマとした新事業の立ち上げを進めています。GEMSTONEは昨年夏より創業期の事業立ち上げの伴走支援を、チームを組んで参画させて頂いています。事業モデルや財務計画策定のコンサルティング、議論や調査の推進、チームの関係性のコーチングなど半分外部・半分内部の立ち位置で、状況に応じた必要な関わりを継続させて頂いています。

10 decadesについて

10 decades=100年という意味を社名に冠し、2020年に創業。対話やワークショップファシリテーターとして経験豊富という共通項を持ちつつも、平澤さんはエンジニア・組織開発・農業、荒川さんはNPO・地域づくり、長友さんはシステムコーチ・メディア運営など、多様なバックグラウンドをもつ三者が合流し共同代表として立ち上げた。

自律型人材育成/組織開発、実践型地域づくり/事業開発の伴走支援、持続可能な暮らしづくりなどの事業を様々な企業や地域と協業することを通して、

・誰もが自分の人生の主人公として生き、より良い未来を自分自身の手で切り開くこと

・たくさんの仲間と共に、社会の「真の豊かさ」を生み出していくこと

を実現し、推進している。

(文:深町英樹/GEMSTONE)